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江戸文化聞きかじり・田楽(九)

2007/04/24 15:37

 



田楽・おでん、鬼平も食う?
 
 豊作を願う田楽(でんがく)という楽、笛や太鼓で歌踊した。神社の神楽(かぐら)と似ているという。曲芸みたいに竹馬のような一本の棒、これを鷺足(さぎあし)というが、これに乗りピョンピョンはねる芸があり、白い袴をつけ、派手な色上着を着た。子供にホッピングという遊びが行ったが、似たものらしい。 
 江戸は、何もないところへ無理に開き、まるで西部劇の世界。元禄期にやっと外食が一般化。お金で何か食べられる文化、始めは浅草の「奈良茶」、茶飯に豆腐汁で煮豆などを供した。実際は、棒手振り(ボテフリ)と屋台から。煮売り屋もでき、菜飯、トロロ汁、そば、うなぎ蒲焼へと開花する。
 「田楽」も出現、豆腐短冊に味噌を塗って焼き、熱いところを戴く。串刺しにした豆腐料理を「様子が田楽のよう」で田楽に。串に乗っているようでもあり白い袴と色使いからの印象だろう。

【田楽は昔は目で見、今は食い】とあり、由来が分る。田楽の串は、関東は一本、関西では先が二つに割れたのを使った。関東は木の芽を味噌の上に置き、西は山椒を摺り込む木の芽味噌を使う。これが流行り「まっさき稲荷」周辺に贅沢な田楽の店が多かった。白髭橋(しらひげばし)の西岸、現在の南千住3丁目、粋筋の女性を誘う奴が多く【田楽かうなぎかときく柳橋】の川柳。柳橋からは、真埼稲荷は大川(隅田川)を登り、かば焼きは深川だから下る。船頭は「うなぎ?田楽?」と尋ねたという。

 茄子などもあり、また「木の芽田楽」が知られ、味噌に山椒を摺り込む。ユズ味噌もあり、仕上げに、けしの実、ゴマなどを散らす。もとは冬の食べ物が「木の芽」を使い、初夏の食べ物となった。鮎なども、味噌を塗って串に刺して焼くと、これを魚田(ぎょでん)という。
 明治が近づくと。豆腐の代わりに、コンニャクを使いだし「煮込みおでん」が始まる。「おでん」は「田楽」を意味する女房詞(にょうぼう・ことば→宮中の女官が、衣食住に関する事物について用いた隠語。浴衣を、ゆもじ、などといった。広辞苑から)で、おなじ物。田楽とおでんは、結びにくいが同じものだった。
 
 ご参考までにファンの数が多い、池波正太郎氏の人気小説『鬼平犯科帳』のうち『密告』の書き出し部分を引用させて戴くと、
【秋から春にかけて・・・・・・。
 清水門外の火付盗賊改方役宅からも程近い九段坂下に、雨や雪がひどいときでないかぎり、毎夜のごとく葭簀張り(よしずばり)の居酒屋が出る。
 亭主は久兵衛といい、五十五・六の老爺(おやじ)で、日暮れ前に小さな荷車をひいて来ると、縁台(えんだい)を二つほどならべ、そのまわりを葭簀(よしず)で囲い、商売の支度にかかる。
 売り物は燗酒(かんざけ)に、いわゆるおでん・・・といっても、当時はまだ、いろいろな種(たね)を煮込んだおでんはあらわれていない。豆腐と蒟蒻(こんにゃく)を熱した大きな石の上で焼き、柚子味噌(ゆずみそ)をつけて出す田楽。これが、おでんのはじまりだったのである。】講談社・完本池波正太郎大成5の624ページ。ふり仮名などが原文とはことなります。
 
 鬼平こと長谷川平蔵が活躍したのは、江戸の中期から後半、この頃、今風おでんはなかったとわかる。明治になり関西にも普及、田楽と区別するため、煮込を関東煮(かんどうだき)とよんだ。淡口醤油でダシ汁が濁らないスタイル。関東風は、醤油が強くダシは「真っ黒」となる。双方とも溶き辛子を添えた。
 冬の冷えた帰り道、おでんで熱いのを一杯がいい。今のおでんスタイル、大東亜戦争後に完成したものという。
 最もポピュラーな、具を記すと、大根 八つ頭 ごぼう巻き イカ巻き すじ つみれ 福袋 しらたき コンニャク チクワ はんぺん ゆでたまご がんもどき さつま揚げ・・・くらいか。

【人情のほろびしおでん煮えにけり】万太郎 「おでん」は冬の季語。

【田楽や板一枚の下は谷】永田青嵐
 木の芽田楽・田楽豆腐・田楽焼き、季語は春。

カテゴリ: 事件です    フォルダ: 食文化

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コメント(33)

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2007/04/24 16:37

Commented by nihonhanihon さん

田楽いいですね~

 
 

2007/04/24 17:03

Commented by hoihoihoi さん

nihonhanihon様
 いや、お早いので驚きました。ガンマンの早業かと。アクセスがちょっと増えたらランクが上がって喜んでいたら、これ、ずっと更新し続けないと駄目と判明し、こりゃ無理だわと。もちネタはあとひとつ。皆さん凄いなあ。よく続くなあと感心であります。あした、いつもの皆様にご迷惑をかけようかと。あれやると、誰かが見ていて、んで、こっちへも着てくれるみたいです。ああ・・・

 
 

2007/04/24 17:29

Commented by torisan さん

夕食前のぺったんナシっていったでしょう?
でも、・・・田楽いいですね~
また明日~

 
 

2007/04/24 17:54

Commented by hoihoihoi さん

torisan様
 いや、ご迷惑をかけまして。そうですか、夕食前でしたか。2月頃はセブンイレブンでも売っておりました。今回は池波先生をも持ち出し、視聴率稼ごうと、ほとんどTBS状態であります。もちネタは後一回分だものなぁ。いやどうも。

 
 

2007/04/24 18:02

Commented by torisan さん

寿司やうなぎと違い、田楽くいて~!にはならなかったから
ま、いいっす。次のネタ・・なんだろう?あはは。わからん。
一回なんていわずどんどんねたさがしてくだしゃんせ~!

 
 

2007/04/24 18:12

Commented by hoihoihoi さん

torisan様
 あれま、そう?ふーん。アユの旨いのにゆず味噌つけて焼く。かぶりついてからビールを。トクトクトクトク・・・シュワー・・・コックン・コックン・・・プハーーー。どうでしょう?酒の力を借りて。

 
 

2007/04/24 18:14

Commented by torisan さん

あのね~。そんなの出前してくれるところないっしょ?だからもういいの・・。
トクトクトクトク・・・シュワー・・・コックン・コックン・・・プハーーー!!

 
 

2007/04/24 18:28

Commented by 丸山光三 さん

台湾では「おでん」のことを「関東煮」(グアンドングジュ)と関西風にいいます。
また台湾で「天婦羅」というと「さつまあげ」のことです。これも語源的には正しいですね。もともと我々の言う「さつまあげ」が「てんぷら」だったのですから。
たぶんかって九州地方から台湾へ移住した人々が多かったせいでしょうか?
いまも台湾に残る日本家屋は、どうも九州風のものが多いように思われます。

 
 

2007/04/24 21:45

Commented by hoihoihoi さん

マルコおいちゃん様
 現在、日本時間は午後九時四十五分、晩酌でよっており、ドイツの山本七平様へのコメントはしらふになった明日ということで。楽しく酔っている筆者なのでありました。12時間・・・タンマ・・・懐かしいでしょ?

 
 

2007/04/24 23:15

Commented by 日野原信生 さん

こんばんは

薩摩揚げ入れてくださ~い。

 
 

2007/04/25 12:04

Commented by hoihoihoi さん

マルコおいちゃん様
 思いがけない情報を有難うございます。台湾の食文化は、おでんと天麩羅に関しては、関西なのですね。そういわれれば距離的に近いしと納得。食文化はお上の命令ということもないでしょうし、台湾では悪い意味でやたら強制もなかったと理解しており、これは非常に貴重な情報です。次のテーマを見破られたような、七平さんは鋭いから「ああ、やだやだ」。

 
 

2007/04/25 12:07

Commented by hoihoihoi さん

日野原信生様
 いつもコメントをいただき有難うございます。てへ? 完全に忘れました。なぜ忘れたか?次のネタ、持ちネタ最後ですけど、これで判明するかと。アクセス増え、喜んだはいいのですが、常に更新、これ続けるのは不可能と思います。はぁ・・・

 
 

2007/04/25 12:08

Commented by hoihoihoi さん

torisan 様
 やはり酒の力はつよいか?

 
 

2007/04/25 15:11

Commented by hoihoihoi さん

日野原信生様
 忘れました。ちゃんと入れときました。

 
 

2007/04/25 17:08

Commented by torisan さん

こんちは~。お客さん、まだ少な目ね~みんな忙しいのかな?
さつま揚げ・・・丸いのがまる天。
博多うどん、まるてんうどんって?なんだ~?昔初めて食べた、おいしかった。
うち、きょうはおでんじゃないのよ~。季節の味、たけのこで~す!
おさけはまだよ~ん。もうすぐですが・・ほいほい旦那、またね~。

 
 

2007/04/25 17:17

Commented by hoihoihoi さん

torisan様
 そうなんです。うっうっ!頑張ります。世の中早々甘くないようで。サッキペッタンしたんだけど・・・、きっ、頑張るぞ!

 
 

2007/04/25 18:23

Commented by inkyo さん

こんばんは。

トラックバックありがとうございます。

おでんは、先ずダイコンから食します。

 
 

2007/04/25 18:29

Commented by ブリオッシュ或いは出べその親方 さん

>串刺しにした豆腐料理を「様子が田楽のよう」で田楽に。

毎回、あっそうかあ、ですね。勉強になります。

 
 

2007/04/25 19:50

Commented by hoihoihoi さん

inkyo様
 やはり大根から派が一番多いようですね。おでんは迫力がないと見え、いまひとつ人気がありません。いえ、おでんそのものでなく、アクセスですけど、

 
 

2007/04/25 19:53

Commented by hoihoihoi さん

ブリオッシュ或いは出べその親方様
 そそ、そうなんです。田楽刺しなんていいますけど、ここからです。中国でおでんをコンビニで売り始め、最初は人気がなかったのに、串にさしてうったら馬鹿売れとか。産経新聞記事からです。最初に戻っただけなんだけど。

 
 

2007/04/25 20:29

Commented by torisan さん

おこんばんは=!ほいほい旦那!
『聞こえちゃった』んですのよ。らぐちゃんちで。おほほ。
あ、らぐちゃん=日野原さんですけどね~。ぐひひ。

アクセス~~?ア・はは~。クセ・えっ・ス!あほらし~。
あのね。きのうヒース。ヨークシャー。おらわざわざ追記してペッタンしたっぺ?
下、見ておくんなせえましな。
そしたらさ、おやま~、お手数かけました、とかさ、
あ、ちっと花の雰囲気違いましたね~。ごめんちゃい・・とかさ。
これで会話が成立するんとちゃいますか~?
はい。おばばはこれで・・三日いじめる・・楽しむ・・むふむふ。

イザも色んな楽しみ方がありますがね~。半生会話がめっちゃ楽しいおばばですの。
はい!ごめんあそばせ~~!♪♪ふふふ~~ん。あ、お神酒お楽しみくださいませ。

 
 

2007/04/25 22:09

Commented by hoihoihoi さん

torisan様
 聞こえちゃったんですか。ふむ。だって、ヒースというかヘザー・フラワーの印象が似ているんだもの。ヒースは潅木って意味だから、で、高さもなくて、台地にはいつくばって生きているたくましい潅木、紫というか、ピンクというか茶色というか、言葉で表現は難しい色、ムーアという荒地を覆い尽くすんであります。ついでに谷はデールです。秋でしょうね、季節は。エリオットの『嵐が丘』ってありましたけど、あの近くというか、あの緯度であります。谷と丘がずーーーーっと続くんです、ええ。何も使わない荒地。あ、羊が草食んでいるだけ。どっかに写真あったはずだけど・・・尋常でない光景なんだもの。探しましょう、写真。ままま。
 

 
 

2007/04/25 22:12

Commented by hoihoihoi さん

今日は休刊日で飲めません・・・ぼそり。

 
 

2007/04/26 10:33

Commented by sakuratou さん

なるほど奥深い物ですねー。
中国の「臭豆腐」とはえらい違いです。

 
 

2007/04/26 11:20

Commented by hoihoihoi さん

sakuratou様
 まだ中国ご滞在中でしょうか。「臭豆腐」が何か分かりませんが、調べておきます。食文化のみを語っていますが、一事が万事、日本の正確無比な風潮は、おそらく世界に例を見ないかと思います。友人が国立公文書館で仕事していますが、先人らの古文書の残し方が違うと感心しておりました。
 食文化くらい、世界で楽しくやりたいものです。汚染だけは困りますが。

 
 

2007/04/26 11:21

Commented by nhac-toyota さん

TBありがとうございます。
田楽は木の芽時、庭の山椒の若芽の出頃を見計らって豆腐を買って来て欲しいと帰宅前の者に携帯MLを送ります。某所のお気に入り豆味噌のストックが一気に減りました。・・・思い出しました、豆味噌も入手しなくっちゃ。

 
 

2007/04/26 11:41

Commented by hoihoihoi さん

nhac-toyota様
 庭のこの目を使って田楽とは、なんとまあ、贅沢というか、風情があるというか、うらやましい限り。そそ、田楽は味噌が味噌。忘れないでください。関西風に擦り込み、木の芽味噌で。いいなあ。

 
 

2007/04/27 08:55

Commented by oh-sui さん

おはようございます、遅ればせながらTBありがとうございます。

おでんというと、大根、玉子、ハンペンがあれば満足だったりします。

学生の頃は駅前の屋台で、でか皿にてんこ盛りのおでんを数人でつついてました、熱いのと一緒に。
そういえば大学生の学祭で、ゼミの連中とおでん屋をやるのに、築地まで仕入れに行ったりも。

なんてことを思いながらも、季節柄味噌田楽を食したくなっています。
今週末の献立に加えるか、ちょいと検討してみます。。

 
 

2007/04/27 09:37

Commented by hoihoihoi さん

oh-sui様
 コメント有難うございます。おでんというものは、おかずにもなるし、酒のつまみにもなるし、とても便利なものですね。築地までいらしたとは、いい思い出ですね。何人前だったのか。初夏は田楽のシーズン、なんでも味噌をつけ、焼き目をつければいいのですから、是非、季節感をお楽しみください。

 
 

2007/04/28 00:06

Commented by れん@打倒東電中 さん

oh-suiさん の

>おでんというと、大根、玉子、ハンペンがあれば満足だったりします。

私もです。大根がなかったらおでんではない。

 
 

2007/04/28 02:16

Commented by hiroyuki さん

hoihoihoi様
>明治が近づくと。豆腐の代わりに、コンニャクを使いだし「煮込みおでん」が始まる。「おでん」は「田楽」を意味する女房詞(にょうぼう・ことば→宮中の女官が、衣食住に関する事物について用いた隠語。浴衣を、ゆもじ、などといった。広辞苑から)で、おなじ物。田楽とおでんは、結びにくいが同じものだった。

とのこと。いつもいつも勉強になります。hoihoihoi様はどうしてそんなに色々とお詳しいのでしょうか。
当地では田楽という言い方はなじみがなく、実感がわきません。おでんをみんな使っています。
それと、関東はどうして醤油だしでうどん等の汁があんなに濃いのでしょうか。不思議ですね。
隣県の香川県は今うどんブームです。私も大好きで毎日昼はほとんどうどんです。もちろんだしは薄い色の鰹だしです。あーあ、腹が減ってきました。

 
 

2007/04/28 16:12

Commented by hoihoihoi さん

蓮 様
 なぜ大根がすきなのか、野菜の王様大根。おでんは大根で決まる。対紺で食中毒は絶対になかったとか。絶対に当たらない役者が大根役者との説が。江戸だけは白米を食べていました。当然、脚気が流行り、原因が不明ですが、大根を食べれば治ると経験で。で沢庵漬けをつくったのが練馬大根だというんですが。風呂吹き大根の名前の由来がなかなか分からないそうです。
練馬区春日町の愛染院に「練馬大根の碑」が。徳川綱吉さんも大根で脚気を治したそうです。

 
 

2007/04/28 16:25

Commented by hoihoihoi さん

hiroyuki様
 お疲れ様です。おでんは関西に入ったときは、関東煮(かんとだき)となっていました。すると松山では、田楽は馴染みがないかもしれませんね。東京も讃岐ウドンの店が流行っているようです。土地が豊かな場所は小麦がとれ、うどん文化で、土地が痩せた関東から東北は蕎麦文化です。
 関東の醤油は使用する水の鉄分が多いため、色が濃くなるとの説があります。薄口醤油は、塩分は薄口醤油のほうが濃いんです。小泉武夫先生によると、関西と関東での味の塩分濃度はそれほど変わらないそうです。ただ、濃い味がすきなのは関東です。東京は田舎出の人が多かったため、甘みを多く加えたためといわれます。甘みはご馳走に感じたとか。
 何となく好きで、読んでいるうち、話題に困らないのでノートをとっているうちに何となく。暇人だからでしょうか。お疲れが出ませんように。

 
 
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2007/04/26 05:49

Pizza Napolitana [マルコおいちゃんのドイツ生活ああ…]

 

ピッザの本場といえば、いわずと知れたナポリです。 &nbsp; ナポリのピッザは、ほんとうに他の地方のピッザとは違います。もとより日本のものとは、もう画然と異なる食物であると断言しておきましょう。 &nbs…

 

2007/04/24 17:30

山に咲くつつじ。 [ネットで見聞広めたい。]

 

ほぼ一年前の映像です・・・・耶馬溪にて・・・みつばつつじと木々の柔らかい若葉・・・。 追記 ・・・上の写真、氷イチゴに見えます?・・・それにヒースに似てるって・・・? あ~ぁ・・年寄りは世話が焼けるね~…